ドヴォルザークが作曲した歌劇「ルサルカ」より第一幕のアリア「月に寄せる歌」です。
ドヴォルザークと言えば新世界やチェロ協奏曲、弦楽四重奏曲「アメリカ」、スラブ舞曲
など名曲ぞろいの人ですが、オペラでは何曲も作っている割にポピュラーなものは
ありません。私も全曲を通して聴いた曲がありません。
その中で唯一、このアリアだけはとびぬけて有名で名曲中の名曲です。恋人を思う
女性が月に向かって「あのひとはどうしているの? 会いたいと伝えて」という切なく
美しい曲です。
今回はスロバキア出身にて1993年に54歳の若さにて亡くなった名ソプラノの
ルチア・ポップの名唱を聴きました。ほれぼれするような美しい歌声とせつなさを
感情豊かに表現する技巧は驚嘆するしかありません。録音は晩年の80年代
後半、ミュンヘンでのものです。
6分ほどのアリアですがポップを偲んでじっくりと堪能しました。
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